あれから三年・・・


三年前に発生した熊本地震・・・。
前震のあった日から
想像を絶する現実に眼を背けることもできず
ただただ現状を伝えるべく
スタジオと被災地を巡る日々が続きました。
放送スタッフも同様の状況です。
それでも、
被災状況はもちろん
できるだけ被災者に寄り添った情報を発信すべく
会社ではミーティングを重ね
伝えるべきことと
伝えなければいけないことを
日々、模索していた気がします。

予期せぬ本震の発生もあり
着替えを取りに帰ることすらできない時間・・・。
自宅は足の踏み場もない状況でした。
家族は避難所に身を寄せ
自分の中で大切なものは一体何なのか?
そんなことを考えさせられることもありました。
少しでも時間を見つけ
夜はなるべく帰るようにはしていました。
家族との空間は車中泊という状況ではありましたが、
身体を休めるというよりは
一緒にいられる時間を大切にしなければという思いです。
そんな中、
街中でこんな光景を見かけたんです。
友人の居酒屋さんなんですが
自身の経営する店舗の前で食事を振る舞っているんです。
冷蔵庫も止まり、
お店の再開も無理なので
何かできることをと思いついた行動でした。
被災者に温かいごはんを提供する。
泣きそうになりました。
そんな彼に言われたんです。
被災状況を伝えるのも大事だけど
ローカル局として
被災者に勇気や希望も併せて伝え届けて欲しい・・・。
是非キムカズさんの言葉で!
俺達も俺達のやれることをします!
眼が覚めたような思いでした。
家族は大切です。
仕事も大事です。
もちろん使命感をもって挑んでもいます。
どちらを選ぶのではなく
今自分ができることに全て正面から向き合う。
迷ったり、悩んでいる前に、
まずは力強く全てに向き合い踏ん張っていくしかない。
そんな気持ちにさせてもらった気がします。
家族も本当によく頑張ってくれました。
物事の見え方って
自分自身の捉えようで全然違ってくるんですよね。
非日常の時間を過ごす中で
自分にできること
やるべきこととは一体なんなのか?
そんな思いを模索していた方も沢山いらっしゃったと思います。
私もそうでした・・・。
最終的には
自分自身が何かに試されているような気もしています。
私としては負けたくはなかった。
一人で無理なら
家族、放送スタッフ、仲間や友人の力と共に・・・。
あの時の非日常の時間を糧に
今なお変わらない思いとして心に刻んでいます。


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