今年を振り返るにあたって
触れないわけにはいかないし
私自身の記憶と記録としてもしっかりと残しておきたい。
4月14日と16日の熊本地震
最大震度7を2回も記録。
熊本はかつてない大地震にみまわれた。
前震の後の本震・・・。
初めて聞く言葉でした。
お城自体を大地震から守るために
瓦や石垣から崩れていったという説も出るほど・・・。
最初は見ているだけで辛くて泣きました。
ただ、
根っこはしっかり残っている。
今は熊本の復興のシンボルの一つです。
大地震と無縁といえる土地ではないようです。
大地震により
完全復興まで数十年とも言われるほどの被害ではあります。
しかし、
これから何年経過しても、
時代が変わっても、
この未曾有の事態を伝え続け忘れないことが大切です。
あの阿蘇大橋が・・・。
一報が入った時は誤情報だと思ったほどです。
福岡から飛んだヘリの映像を見て現実を知りました。
愕然としました。
被害の拡大に身が震えたのを覚えています。
何もかもが便利な時代になっているぶん
非日常という日々がどれだけの試練となったか・・・。
ライフラインは絶たれ
食べものがなくなっていく・・・。
もっと大切なものを奪われてしまった方も多くいらっしゃいます。
比較するものではないでしょうが
これはまだいい方かもしれません。
ただ、これでも片付ける気力は奪われました。
形あるものは壊れる
こんな時に実感するとは・・・。
妻はエコノミークラス症候群対策で足上げ中ですね。
私は連日の地震報道と向き合う日々・・・。
息子は満足な食事もとれない状態。
夜が怖く、家に帰る気持ちにもなれません。
それでも、
少しでも皆で居られることは
大切にしなければならない時間でした。
被害の状況は未だ深刻な状況です。
八ヶ月が経過した今も
地震直後と変わらぬままも所も多く残ります。
被災者は限界寸前まで堪えています。
それでも聴こえる声には国や自治体が応えるしかありません。
報道特別番組でヘリコプターにも乗りました。
池の水がなくなった水前寺成趣園。
肉眼でも確認できるほどの地割れや崖崩れなど様子。
ブルーシートで覆われた多くの家屋。
熊本が壊れてしまった・・・。
胸が締めつけられるような思いの一方、
全ての復興を見届けると決意した瞬間でもありました。
完全に寸断されてしまっています。
この写真からしても大変な被害がわかります。
俵山トンネルなど
部分的に復旧の一歩が示されてもきていますが
完全復旧にはかなりの時間が必要です。
こちらも
多くに支援の輪が広がり再建も始まっています。
熊本城もそうですが
再建されていく様子を知るのも貴重な体験です。
そんなこれからの熊本も見に来てください。
観光地の人やお店は皆とても元気で前向きです。
いろいろ考えることも多かった経験でした。
熊本の民放4局のアナウンサーが集いメッセージを発信。
『支えあおう熊本 いま心ひとつに・・・』
いろんな『支え』が大切なんですよね。
写真使ってすみませ~ん。
家族のことで恐縮なんですが
妻は自作の「がまだせブレスレット」を販売。
売上金は全て義援金へ・・・。
50万円ほどの寄付ができました。
モデルは私と妻と息子の手。
撮影時の息子はジャンケンと思ったようです(笑)。
子供の頃からお世話になっている楽団から
突然の支援コンサート開催の連絡・・・。
熊本ではなく東京で
私も司会で復興支援としてのお手伝いができるなんて・・・。
本当に心からの感謝でした。
帰京の機会も利用して
30年以上ぶりに地元国立の友人達との集いも・・・。
中学以来の久しぶりの再会もそうですが
熊本地震の現状を知ろうと集まってくれたんです。
沢山の心の支援も頂きました。
本当にありがとう!
熊本には梅雨時期の豪雨災害も発生しました。
どこにも向けられない悔しい思い・・・。
自然との共存共栄・・・。
冗談ではないと本気で感じた年でした。
本当に難しい葛藤です。
熊本県民は元気です。
皆が皆というと誤解もありますが
それぞれが少しでも前向きに生きられるよう
支え合いや思いやりの心で溢れています。
私はそう感じています。
「辛くても笑顔」
殆どの友人知人からそう教わりました。
「負けんばい熊本」などのメッセージが合言葉だった熊本県。
いつしかそれも
全てが感謝へのメッセージ変わっています。
熊本県民であることを誇りに感じます。
県民性と人間力ですね。
前向きにまでとはいきませんが
私も感謝の気持ちと頑張るという姿勢を忘れません。
全ての試練を自分の糧にできれば…。
アナウンサーとして見てきた
熊本の人やもの、心の姿を
しっかりと脳裏に焼き付けておきます。
起きてしまったからには後悔しても仕方がない。
この経験を糧にしていく為には
これからの日常の過ごし方が問われている気もします。
こりゃ大変ばい・・・。
負けませんけどね(笑)。
心はこの奇跡の一本石垣と一緒です。
辛く悔しい思いが強い年でしたが
試練から得られることも沢山。
人の温かさや地元への思いを多くの人から感じます。
私自身のこれからにも繋げていきます。
家族や仲間と共にですね。