熊本弁語録の4回目は「つ」。
熊本県人にはいたって普通に通じますが、県外の人には?でしょう。
このことをいいます…。
ん~?手でも腕でもありません。
これはまだ小さいし、まだ「つ」の手前かも…。
私も来熊して知って驚いた熊本弁の一つ…。
こうなったら完璧に「つ」です。
かかじりました…。(ひっかきました…。)
そう!熊本は「かさぶた」のことを「つ」という一言でやっつけます。
さすが!短縮上手!って何を短縮しているのか?
もちろん「つ」にもそれなりの語源があるはずです。
私のバイブル「こらおもしろか 肥後弁辞典」によりますと、
「つ」には「かさぶた」はもちろん、
「甲羅」や「果物のヘタ」なども「つ」と呼ぶと記されています。
ここからは私なりの調査や人から教わったことになりますが、
熊本県の一部の地域では硬いものや部分を「つ」と表現し、
例えば、硬い甲羅を持つ「甲イカ」のことを「つーイカ」、
羽の硬い小さな虫のことを「つー虫」と呼ぶところがあるんです。
ですから、これは「つー虫」?
そんなこんなで、
「かさぶた」も小さく硬いものなので「つ」と呼ばれるようになったとか…。
こんな説もあります。
10歳を迎え子供が大人の第一歩を踏み出す「つなしの儀式」。
「ひとつ」、「ふたつ」、「みっつ」・・・、二桁の十歳になると「とう」に変わる。
そうなんです!大人の第一歩を迎えると「つ」が取れるんです。
子供が大人になると「つ」が取れる…。
怪我がをすると「つ」ができて、怪我が治ると「つ」が取れる…。
そんなこんなで「かさぶた」を「つ」と呼ぶようになったという説もあります。
語源は諸説様々あるのがこれまた面白いし興味深い!
熊本弁から熊本の文化や風土が垣間見えることもある!
方言にはそんな地域ならではの魅力がたっぷりなんです。